役員が持ち回りで近況報告や最近の思いを綴ります。
第2回目は加藤幹事より寄稿いただきました。お楽しみください。
社会学に「弱い紐帯の強み」理論と言うのがあります。アメリカの社会学者グラノヴェッターが提唱した理論です。彼は労働者の就職への過程をリサーチ、その結果、よく知っている人より、どちらかといえば繋がりの薄い人から聞いた情報を頼りに職に就いた人が多かったと言う結果を得ました。
つまりよく知っている人同士は同一の情報を共有するが、新しい情報が得られる可能性は少ない。一方「あまり知らない」人は自分の知らない新情報をもたらしてくれる可能性がある。そしてこれこそが強みであると言う理屈です。
これはまさに当会、ものづくりソフィア会のことを言っているのではないかと感じます。上智と言う共通項はあるものの、出身学部学科、年代はばらばら。〇〇学科△△年卒クラス同窓会のような、旧知で濃厚な関係とはちょっと違った繋がり。年に2回と言う、ほどほどの交遊。会合に出る、出ないは個人の勝手。それでも久しぶりに会えば、「やあご無沙汰!」と自然に言葉が出てくる、そんな会はそうそうないと思います。
実際、私も諸兄姉の皆さんとお話させて戴き、感心したり、驚いたりすることが多く、いかに自身の視野が狭かったのか痛感させられました。
君子の交わりは淡きこと水の如しとも言います。ものづくりソフィア会でのお付き合いはそれを地で行っていると感じます。
流行りの言葉を借りれば、多彩な個々人の「ダイバーシティ」を生かし、今後とも私自身、皆さんから薫陶を受けて行ければと願っています。