理事が持ち回りで近況報告や最近の思いを綴ります。
第4回目は吉田理事より寄稿いただきました。お楽しみください。
2023年12月1日に我が社は創業100周年を迎えました。
関東大震災(1923年9月)直後の12月に我が社は井戸用手押しポンプメーカーとして名古屋で創業をし、今はステンレス製渦巻ポンプを中心とした産業用ポンプとして幅広い分野でお使いいただいています。この100年の間には第二次世界大戦など様々な苦難がありましたが、今日まで続けてこられたのも会社を支えてきた社員や諸先輩方そしてお客様があってこそと深く感謝をしています。私は機械系エンジニア（大学では機械工学科流体研究室でポンプに関する卒論を書きました）として入社をしたのですが、2008年11月に社長を任ぜられて、今日まで15年間社長の仕事に携わってきました。私が社長になったとたんにリーマンショックになり、その後東日本大震災、コロナウィルスなどの状況を何とか切り抜け、今ここに100周年を無事に迎えられてほっとしています。
話は変わりますが、この夏に日刊工業新聞の取材を受け、経営のこととか島根工場増設のこととか、いろいろお話をして7月に記事になったのですが、その取材の最後で私の趣味の話になり、私は「読書」「音楽鑑賞」「映画鑑賞」「旅行（特にハワイの話が取材中に盛り上がりました）」・・・など様々なお話をして最後に「静かな自然の中でゆっくりとぼーっとするのが好き」とボソッといったところ、記事の最後は（「静かなところでぼーっとするのが好き」という吉田社長だが、当分はその時間はなさそうだ。）と記事を締めくくられてしまいました。
11月に久しぶりに愛知県の三河湾で天気の穏やかな日に友人とセーリング（秋から春がセーリングには最適な季節です）をしてきました。その時気が付いたのですが、私はただぼっーと船に乗って海を見ているわけではなく、そよ風が吹く穏やかな海の上で私は良い風を常に探し、その風をセールで受けて綺麗に流し、気持ちよくヨットを走らせることを考えて帆を操り、舵を握っていました。また思えば乗鞍岳の山荘のテラスでビールを飲みながらくつろいでいるときも空の雲の形状や流れ方を眺めていたり、木々の葉の揺らぎを見て風の流れを見ていたりしている自分に気が付きました。ハワイで海を見ているときも風を見て波を見ていました。本社の近くに墨田川が流れていて、以前にその川面を何気なく見ていた時に、水の流れの速さを推測し、川幅と水深を想定して隅田川の毎分流量を考えていた自分がいました。やっぱり私は根っからの流体屋なのですね。
これからも取材などの発言には気を付けながら、もう暫くは、仕事に遊びに、全力で向かいたいと考えています。
株式会社 丸八ポンプ製作所 代表取締役社長 吉田友彦 2023.12.20