会員の北澤典子様よりご寄稿いただきましたので紹介いたします。
はじめまして。90年 法・法卒業の北澤典子と申します。
家族が先に入会していたこと、増田会長からもお誘い頂いたこともあり、今回初めて会員大会に参加させて頂きました。
とはいえ、私は、ものづくりとは全く異なる分野で働いているし、参加してもよいのかな?という一抹の不安を持ちつつ会場へと向っておりました。しかし会場で過ごしたひとときは、過去を振り返りつつも、前に向かって進む雰囲気が感じられた、とても心地よいものでした。今後とも宜しくお願い申し上げます。
簡単に自己紹介させていただきます。
卒業後は14年ほど、金融機関でSEとして勤務しておりました。経理や人事、社会保険系のシステムを担っていたため、ものづくりという感じではありませんでしたが、この期間に学んだ法律や財務の知識には退職後も助けられています。その後、会社をめぐる事情も変化したこともあり、別の方面へ進むことを心の中で決めていました。
人生の途中で何らかの障がいを負うことになった方々の社会復帰のお手伝いをしたいと思い始めていました。
たまたま、当時小学校2年生だった娘の授業参観で、地域の聴こえない人たちとの交流授業の様子を見る機会がありました。子どもたちはジェスチャーや絵などで一生懸命に伝えようとしていて、聴こえない人たちからは簡単な手話を教えてもらっていました。双方のいきいきとした表情から「私も・・・手話を覚えたい!」と思った瞬間でした。
小学校の授業が大人の人生まで変えることになろうとは、担任の先生も思っていなかったようですが、手話通訳士に向かって進みはじめた瞬間でした。
手話通訳士として活動してきた中で、「伝えたいという気持ちを大切にすること」、「聴こえない人が皆手話を使うわけではないこと」、「一人一人に合ったコミュニケーション方法があること」を学ぶことができました。
現在は手話通訳の現場からは離れ、企業の中で社会福祉士・精神保健福祉士として、様々な障がいのある社員の就労定着支援の仕事をしています。卒業以来経験してきた数多くの「点」が「線」になり、「面」になりつつあることを感じております。
大丈夫、何とかなる、何とかしていこう!と日々手探りですが、気づくことや学ぶことも多いです。これからも感謝の気持ちを忘れずに、謙虚に生きていこうと思っております。