会員紹介 小林康記様

会員の小林康記様よりご寄稿いただきましたので紹介いたします。

『ものづくりソフィア会』の前会長で上智大学名誉教授であられる清水先生の研究室の出身ということもあり,会に参加させて頂いております.卒業後,映像・音響機器メーカーで製品やデバイスの生産技術に携わり,現在は大学で非常勤講師や研究のお手伝いをしております.会では多岐にわたる分野の方々と情報交換ができることが大変に新鮮で,いつも楽しみにしております.

私の “ものづくり” の原点は,実家の稼業にあったと感じています.実家は東京下町で,額縁,襖の縁や床の間の建材などの漆塗業を営んでおりました.子供の頃は住み込みの職人さんも多く居て,仕事場が遊び場になっていました.仕事が減りだし職人さんも減った後は,父と母で何とか仕事を続けていました.父が携わった仕事の中には,上野の岩崎邸の仕事や,スペインのセビリア万博(1992年)に出展された原寸大の安土城の復元天守閣の内装の仕事などがありました.その天守閣は万博後に滋賀県に移築されており,機会を作って見に行き父の仕事に触れたいと思っています.子供の頃から見ていた多くの工程を経るものづくりや,その中での前工程の重要さは常に私の心の奥底にあったような気がしています.

いま,学生さんへの指導の機会を頂き,自分自身も新しいものを勉強しながら刺激をもらっています.ネット上には情報が溢れ返りPCやタブレットで簡単に結果や答え(らしきもの?)が得られ,YouTube動画でいろいろと模擬体験が出来ますが,実際に五感で体験することは大事だと思っています.近頃では思考作業面でもAIの助けでいろいろな変化が起きているようですが,そんな中にあって何か少しでも学生さんの成長のお手伝いが出来ればと思う今日この頃です.

今後ともよろしくお願い致します.

 

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